経営状況分析の申請手続きについて
この記事では、経営事項審査における、経営状況分析の申請手続きについて解説しています。
経営事項審査は、経営状況分析と経営規模等評価及び総合評定値請求の二つの手続きからなります。
経営状況分析は民間の審査機関に分析を申請します。
経営規模等評価及び総合評定値請求は建設業の許可行政庁、すなわち、知事許可なら都道府県知事に申請します。
ここでは、民間の審査機関に申請する経営状況分析について解説します。
経営状況分析とは
経営状況分析とは、建設業者を会計的な立場から、8つの分析指標を用いて分析し、経営状況を数値化するものです。
8つの分析指標とは次のようなものです。
財務諸表や税務申告書の内容から上記指標を分析します。経営状況分析の申請に必要な書類
経営状況分析の申請に必要な書類は次のとおりです。
- 経営状況分析申請書
- 財務諸表
- 税務申告書
- 建設業許可通知書の写し
経営状況分析申請書
各分析機関のホームページなどからダウンロードして作成するか、各分析機関で使用する申請用ソフトウェハを使用できる場合もあります。
財務諸表
初めて分析を依頼する場合は、3年分の財務諸表の提出が必要です。
2回目からは審査対象事業年度だけ1年分を提出します。
財務諸表とは次の書類をいいます。
- 貸借対照表
- 損益計算書
- 完成工事原価報告書
- 株主資本等変動計算書
- 注記表(建設業法施行規則別記様式15~17の2)
- 兼業事業売上原価報告書
基本的に消費税抜きで記載しますので、税理士さんに決算書を税抜きで作成するように依頼しておきましょう。
税務申告書
税務申告書は、減価償却実施額を確認するために必要なもので、別表16(1)、16(2)です。
リース資産や一括償却資産、少額減価償却資産、無形固定資産の減価償却費を計上している場合は、別表16(4)、(7)、(8)等も必要です。
減価償却実施額が0(ゼロ)の場合は、提出する必要はありません。
建設業許可通知書の写し
直近の有効期限内のものを提出します。
場合によっては、上記以外の追加資料の提出を求められる場合もあります。
経営状況分析を申請する民間の分析機関
経営事項審査のための経営状況分析を行うことができる分析機関は国土交通大臣の登録を受けた機関だけです。
登録を受けた分析機関は次のとおりです。(令和3年7月時点)
それぞれ名称をクリックすると、公式ホームページに飛びますのでご確認下さい。
- (一財)建設業情報管理センター
- (株)マネージメント・データ・リサーチ
- ワイズ公共データシステム(株)
- (株)九州経営情報分析センター
- (株)北海道経営情報センター
- (株)ネットコア
- (株)経営状況分析センター
- 経営状況分析センター西日本(株)
- (株)NKB
- (株)建設業経営情報分析センター
経営状況分析にかかる費用
分析機関によって異なりますが、概ね1万円前後と言ったところでしょうか。
建設業許可等の手続きに関するお問い合せ、ご質問、ご要望、ご依頼等、なんでもお気軽に行政書士すがはらあきよし事務所までお申し付けください。