消防施設工事業とは
このページでは、建築業の29業種のうちの27種類の専門工事の一つである消防施設工事を請け負うことができる消防施設工事業について解説しています。
建設業の許可は、29種類の建設工事の業種ごとに、それぞれに対応した許可を取得しなければならないことになっています。
そのため、自分の行っている建設工事はどの業種に該当するのか、今後の事業の拡大のために取得しておくべき許可はどの業種なのか、を明確にしておいた方がいいでしょう。
消防施設工事業は、消防施設工事を請け負うことができます。
それでは消防施設工事とはどういうものなのか、その詳細を見ていきましょう。
消防施設工事の内容
消防施設工事とは、火災警報設備、消火設備、避難設備もしくは消火活動に必要な設備を設置し、又は工作物に取り付ける工事です。
消防施設工事の例として次のようなものが挙げられます。
- 屋内消火栓設置工事
- スプリンクラー設置工事
- 水噴霧、泡、不燃性ガス、蒸発性液体又は粉末による消火設備工事
- 屋外消火栓設置工事
- 動力消防ポンプ設置工事
- 火災報知設備工事
- 漏電火災警報器設置工事
- 非常警報設備工事
- 金属製避難はしご、救助袋、緩降機、避難橋又は排煙設備の設置工事
消防施設工事の区分の考え方
消防施設工事の区分の考え方としては次のようなものが挙げられています。
- 火災時等のみに使用される組み立て式の梯子の設置工事が、金属製避難はしご設置工事に含まれ、消防施設工事に該当します。
(ビルの外壁に固定された避難階段等の設置は、消防施設工事ではなく、建築一式工事に該当します) - 機械器具の設置工事において、機械器具が消防施設であれば、消防施設設置工事に該当します。
消防施設工事業の専任技術者となり得る資格等
消防施設工事業の営業所専任技術者となり得る資格は次のとおりです。 なお、下表のコードを申請書の所定の欄に記載することになります。
検定、試験の種類 | 資格区分 | コード | 一般・特定 |
---|---|---|---|
消防設備士試験 | 甲種消防設備士 | 68 | 一般 |
乙種消防設備士 | 69 | 一般 |
消防施設工事業の専任技術者となり得る実務経験を要する学歴に係る指定学科
専任技術者の要件として、上の表に示した資格等を有していない場合、高等学校や専門学校、大学の指定学科を卒業し、その後3年ないしは5年以上の経験を有する必要があります。
消防施設工事業において指定されている学科は次のとおりです。
- 建築学に関する学科
- 電気工学に関する学科
- 機械工学に関する学科