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解体工事業に必要な登録申請について

このページでは、建築業の29業種のうちの27種類の専門工事の一つである解体工事を請け負うことができる解体工事業において必要な登録申請について解説しています。

通常、建設工事においては、専門工事の場合、請負金額が500万円未満の軽微な工事の場合は、許可が必要なく、建設工事を行うことができます。

しかし、解体工事は、軽微な工事においても都道府県知事への登録を受けなければ、工事を請け負うことができません。

解体工事業の登録制度の目的

建築現場では、特に解体工事の場合には、大量の廃棄物が排出されます。

日本国内で排出される産業廃棄物のうち、建設業に係る産業廃棄物は約2割を占めており、その産業廃棄物は適正に処理されなければなりません。

その目的に資するために解体工事業者は登録が必要とされています。

この解体工事業の登録は平成13年5月30日から実施されています。

解体工事業の登録が必要な業者様

解体工事を請け負うすべての建築業者様に登録が必要というわけではありません。

当然、解体工事業の業種の許可を取得していれば、登録は不要です。

また、加えて、土木工事業、建築工事業のいずれかの業種の許可を取得している建築業者様も、解体工事業の登録は不要です。

まとめると次の業種の許可を有していない建設業者様が解体工事を請け負う場合には登録が必要になります。

  • 土木工事業
  • 建築工事業
  • 解体工事業

また、登録には、元請、下請の区別はなく、どちらの場合も必要であり、500万円以下の軽微な工事の場合でも登録が必要です。

平成28年の建設業法の改正により、解体工事業が新設されました。

それ以前は、とび・土工工事業に解体工事業が含まれていました。

そのため、猶予期間として、とび・土工工事業の許可を取得していれば、令和元年5月31日までは、解体工事を請け負うことができましたが、それ以降はにおいても、解体工事を請け負う場合には、解体工事業の登録、又は解体工事業の許可が必要となっています。

解体工事業の登録の有効期間

解体工事業の有効期間は5年間です。

5年以降も引き続き解体工事を請け負おうとする場合は、登録の更新申請が必要になります。

更新申請は、登録の有効期間の満了日の30日前までに申請しなければなりません。

必要な書類、申請窓口は、新規登録の場合と同じです。

解体工事業の登録に必要な技術管理者の資格基準

解体工事業者様には、工事現場における施工の技術上の管理を行う技術責任者を選任しなければならないことになっています。

技術管理者には誰でもなれるというわけではなく、次のような一定の基準が定められています。

  • 一定の実務経験が必要
  • 一定の資格が必要
必要な実務経験

解体工事業の登録に必要な技術管理者の資格基準を実務経験で満足するには次の学歴と実務経験が必要です。

学歴 解体工事の実務経験
一定の学科を履修した大学卒又は高専卒の場合 2年以上
一定の学科を履修した高校卒の場合 4年以上
上記以外の場合 8年以上

※一定の学科というのは、土木工学、建築学、都市工学、衛生工学、交通工学に関する学科です。

※一定の講習を受講することで、必要年数がそれぞれ1年短くすることができます。

必要な資格

解体工事業の登録に必要な技術管理者の資格基準を実務経験で満足するには次の資格が必要です。

資格・試験名 種別
建設業法による技術検定 一級建築機械施工
二級建築機械施工(第一種、第二種)
一級土木施工管理
二級土木施工管理(土木)
一級建築施工管理
二級建築施工管理(建築、躯体)
技術士法による第2次試験 技術士(建築部門)
建築士法 一級建築士
二級建築士
職業能力開発促進法による技能検定 一級とび・とび工
二級とび+解体工事の実務経験1年以上
二級とび工+解体工事の実務経験1年以上
民間試験合格者 解体工事施工技士試験

解体工事業の登録申請手続き

登録申請手続きは次のようになります。

  1. 技術管理者の基準等、要件の確認
  2. 申請書の作成
  3. 広島県知事へ登録申請
  4. 審査、登録
  5. 申請者へ登録通知

広島県知事は、申請者が解体工事業者として法令に定められた要件を満たしているか審査し、要件を満たしていると判断すれば、「解体工事業者登録簿」に登録し、申請者へ登録したことを通知します。

申請から登録の通知までの標準処理時間は30日です。

解体工事業の登録申請に必要な書類

解体工事業の登録申請に必要な書類は次のとおりです。

  1. 解体工事業登録申請書
  2. 誓約書
  3. 登録申請者の調書
  4. 技術管理者略歴書
  5. 実務経験証明書
  6. 技術管理者の卒業証明書
  7. 技術管理者の資格者証
  8. 講習の受講証明書
  9. 技術監理者の住民票
  10. 登記簿謄本
  11. 登録申請者等の住民票
  12. 営業所所在地略図

各書類の留意点は次のとおりです。

3.登録申請者の調書
個人の場合は本人について作成し、法人の場合は役員すべて及び法人自身について作成します。

5.6.7.8は管理し各社の基準を満たしている内容に合わせて書類を収集することになります。

9.技術監理者の住民票
登録申請の3か月以内に発行されている必要があります。

10.登記簿謄本
法人が登録申請する場合に必要です。

11.登録申請者等の住民票
個人の場合は本人のもの、法人の場合はすべての役員のものが必要で、登録申請の3か月以内に発行されている必要があります。

12.営業所所在地略図
解体工事を営むすべての営業所について作成する必要があります。

また、書類の提出部数は、次のとおりです。
  • 正本1部
  • 写し:県内営業所を所管する県建設事務所(支所)の数だけの部数
  • +1部

最低3部、最大で7部必要な場合があり得ます。

ただし、広島県外の建設業者様で広島県内で解体工事を請け負う場合は、製本1部と写し2部の合計3部が必要です。

解体工事業の登録の申請先

広島県内に営業所がある場合の申請先は、主たる営業所(本店)がある区域の土木に関する事務を所管している県建設事務所(支所)であり、次の場所になります。

所管する区域 県建設事務所(支所) 所在地
広島市、大竹市、廿日市市、安芸高田市、江田島市、府中町、海田町、熊野町、坂町、安芸太田町、北広島町 広島県西部建設事務所 広島市南区比治山本町16-12 082-250-8161
呉市 広島県西部建設事務所 呉支所 呉市西中央1丁目3-25 0823-22-5400
竹原市、東広島市、大崎上島町 広島県西部建設事務所 東広島支所 東広島市西条昭和町13-10 082-422-6911
三原市、尾道市、福山市、府中市、世羅町、神石高原町 広島県東部建設事務所 福山市三吉町1丁目1-1 084-921-1311
三次市、庄原市 広島県北部建設事務所 三次市十日市東4丁目6-1 0824-63-5181

広島県内に営業所がない場合の申請先は、請負った解体工事を実施する区域の土木に関する事務を所管する県建設事務所(支所)に申請します。

建設事務所は、上記と同じです。

解体工事業の登録申請手数料

解体工事業の登録申請には、手数料が必要です。

広島県の場合は、現金での納付になっています。

金額は次のとおりです。

  • 新規登録の場合:33,000円
  • 更新申請の場合:26,000円

 

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