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経営事項審査の総合評定値Pの算出方法

この記事では、経営事項審査の総合評定値Pがどのように算出されるかを解説しています。

このことを知ることで、総合評定値を上げるために、何をどうすればよいかを理解する助けになるのではないかと思います。

経営事項審査の評価項目とは

経営事項審査の評価項目は大きく分けて2つに分類されます。

一つは、「経営状況」、もう一つは、「経営規模等」です。

経営状況は、民間の分析機関が評価を行い、経営規模等は、建設業の許可行政庁、つまり、知事許可の場合は各都道府県知事、大臣許可の場合は各地方整備局長が審査を行います。

経営状況と経営規模等の評価項目は次のようになっています。

経営状況の評価項目

経営状況の評価項目は次のようなものです。

経営状況は4つの項目を判定するため、8つの経営指標を用いて、財務諸表の金額により評点Yを算出します。

評価項目 経営指標 記号
負債抵抗力 純支払利息比率 x1   Y  
負債回転期間 x2
収益性・効率性 総資本売上総利益率 x3
売上高経常利益率 x4
財務健全性 自己資本対固定資産比率 x5
自己資本比率 x6
絶対的力量 営業キャッシュフロー x7
利益剰余金 x8
経営規模等の評価項目

経営規模当の評価項目は次のようなものです。

評価項目 記号
完成工事高   X1  
自己資本額及び平均利益額   X2  
技術職員数及び元請完成工事高   Z  
その他の審査項目(社会性等)(19項目)   W  

経営規模等は上記の4つに分類され、「その他の審査項目」はさらに19に分類されています。

総合評定値Pの計算方法

総合評定値Pは、前述の経営状況Yと経営規模等のX1、X2、Z、Wの評点に一定の係数をかけて足し合わせることで、次の様に算出されます。

総合評定値(P)=0.25(X1)+0.15(X2)+0.20(Y)+0.25(Z)+0.15(W)

上の式を見ると、完成工事高(X1)と技術職員数及び元請完成工事高(Z)のウェイトが他の項目よりも大きいということがわかります。

また、それぞれの項目ごとに上限値、下限値が設定されています。

総合評定値(P)の上限値は2136点、下限は-18点となっています。

X1 X2 Y Z W P
上限値 2309 2280 1595 2441 1919 2136
下限値 397 454 456 △1995 △18
ウェイト  0.25   0.15   0.20   0.25   0.15   1.00 

複数の業種の総合評定値を請求した場合は、各業種ごとに総合評定値が算出されます。

業種に関係なく同一の数値になるのは、次の3項目です。

  • 自己資本額及び平均利益額(X2)
  • 経営状況(Y)
  • その他の審査項目(W)

業種ごとに算出されるのは次の2項目です。

  • 完成工事高(X1)
  • 技術職員数および元請完成工事高(Z)

各項目の詳細については別の記事で解説していますので、そちらもご確認いただければ幸いです。

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